Konzerthaus Freiburg

 日曜日はTag der offenen Türといって、Konzerthaus Freiburgが10周年記念の行事で一般公開されました。コンサートホールの中や外で様々な団体の演奏が聴けたり、ホールの技術公開なんかをしてました。

 私が聴いた演奏は、Blasmusik VAG e.V. つまりVAGのブラスバンドでした。VAGって、トラム&バスの運営会社です。これが本当に良かった。こんな演奏会は見たことないって感じでした。
 まずみんな舞台上で楽器をケースから取り出し、舞台上で音出ししてる。それ普通は舞台裏でやるだろって事を、舞台上でやってる。手持ちのバインダーから各々が楽譜を取り出し、演奏。指揮者も曲が変わるたんびに床にしゃがんでバインダーの楽譜を入れ替えてたり、もう雰囲気がゆるゆる。まるで普段の練習風景のようだ。
 でも演奏はしっかりしてて、すっかり客を引き込んでしまう。曲目選びもよく考えられていて、おそらくは吹奏楽のスタンダードとおぼしき曲から、みんなの良く知ってる曲まで、見事に散りばめてあった。1時間のプログラムが、まったく飽きるところがない仕上がりになってました。
 さすが、Freiburgerの足のみなさん。市民の心を知ってらっしゃる! ゆるゆるな雰囲気と見事な演奏で、僕はすっかり楽しんでしまいました。こんなに楽しい演奏会ってのも、珍しいです。吹奏楽なんてめったに聴く機会がなかったですけど、もし何かのイベントがあったら、ぜひこのBlasmusik VAGを呼びたい!

 さて続く技術紹介。これが度肝を抜かれました。興奮して笑いっぱなしでした。
 舞台上のスタッフがおもむろにスイッチを取り出しボタンを押すと、にゅるにゅるーっと演説台が舞台上にせり上がる。スタッフが司会者の紹介をすると、トランスの音楽がかかり、スモークが焚かれる。コンサートホールでトランスかよ! そして、演説台のちょうど後ろの奈落から司会者が登場! てか奈落なんてあったのかよ!
 さて今度は司会者が進行。まずは右手客席が、持ち上がる!わずか5~10分ほどで客席が壁の中に畳み込まれてしまいました。さてさて今度は、舞台がせり上がり雛壇に! 舞台後ろの壁ごとぐぐーんっ!とせり上がる! 絶対2、3メートルは上がった。
 さらに照明機材の説明に移り、一般的な照明(客席とか舞台用とか顔見せとか)を紹介したあと照明ブースはここよ~んってピンスポで指し示す。天井にはムービング・ヘッド4発、名前知らないけど鏡をぶんぶん回してネタを照射するヤツ6発も吊ってある。
 天井からするするーっと降りてきたのは、ガラス製の反響板。吊り物類の動きの滑らかさに、ちょっと驚きました。すこしもフラつきもせず、するするーっと降りてくる。止まり方も驚くほど滑らか。
 そして今度は舞台全部がせり上がる! 普段なら客席も併せて持ち上げフラットにするところを、今日は説明のため舞台だけをぐぐーーんっ!!とせり上げる! だから舞台下のジャッキ構造が丸見え。かっこいいー!

 いやー、たった20分の技術コーナーでしたが、久々に血が騒ぎました。BGMの効果もあって、わくわくしっぱなしでした。きっとスタッフ達もわくわくしてたんでしょう。「今日は全部いっぺんに動かすぞー!」とか言って。

 Konzerthausの一般公開は、入場無料。もう、大満足でした。今回見た内容だけでも、お金払ってても大満足でしたね。