現場
やはり自分には現場が似合ってます。現場って、制作の現場です。ちかごろ自主制作映画をやろうやって話があって、仲間で集まって撮影なんぞやってるんですが、ついに外部ロケに繰り出すことになりました。
なんの映画かっていうと、私たちのいる”Jugendseminar”のドキュメントなんですね。すでにEngen/エンゲンでの街頭インタビューや学校内での撮影などは始まっているのですが、州都Stuttgart/シュトゥットガルトにあるもうひとつのJugendseminarにも取材に行ってみよう、ということになりました。
2時間かけてやってきたStuttgart。さっそく町中を歩きながら街頭インタビュー。「Jugendseminar Stuttgartってご存知ですか?」 …10人くらい聞いても誰も知らない(笑)。インタビューって、そんなもんです。
←ひさびさの現場に、はしゃぐ彦氏。たいへん貴重な写真ですね。州都Stuttgartの町中で、さぞや変な外国人だったことでしょう。
つづいてRudolf Steiner Hausという所を訪ね、そこの責任者との対談を録る。もう日も暮れてきて、急いでJugendseminar Stuttgartに行き、学生2人を捕まえてインタビュー。最終電車に乗り込んで、エンゲンに帰ってきました。
今回の映画制作、ひさびさの現場なので楽しんでますが、私はもうクオリティーに期待はしてません。はっきりいってダメダメになると思います。映画作るってのに、ドキュメントだってのに、何を録りたいのかがはっきりしてない。学生でも町の人でも、何を聞き出したいのかがはっきりしてないから、録りたい画も決まらない。聞く内容も決まらない。どういう順序で制作を進めるのかもあやふや。私も助言することはあるんですが、そんなに色々決めちゃうと面白くならないよ、と。いやー、本当に面白い映像は、信じられないくらい練りに練られてるんですけどね。
今回のロケも、無茶苦茶。まず出発が10時って言ってたのに、列車を調べてなくて、結局駅を出たのは11時半。1時間以上のロス。町中インタビューも、時間を決めずダラダラやってたから、気付けば5時過ぎ。日暮れも近い。結局目的地のJugendseminar Stuttgartでの滞在時間は、わずか40分程度。帰りの列車も、私が言わなきゃ調べなかっただろう。インタビュアーのマイクの使い方も、音声さん的には非常に困ったもんでした。
そんなだから、もうクオリティーには期待せず、ただ現場として楽しむ覚悟で来ていたので、思ったより撮影は上手くいったなーと思えました。
まぁでも、悪い部分ばかりかといえば、そうでもない。彼らの評価すべき点としては、特に町中インタビューなどで人を捕まえてくるのが速いこと。結構誰にでも気軽に声をかけてまわること。私なんかは引っ込み思案で、そういうのは中々苦手なので、すごいなぁと思う。Steiner HausにもJugendseminar Stuttgartにもアポなしで突撃していったくせに(これはどうかとも思うのだが)、それなりにインタビューを成功させてしまう辺りは、やはり彼らの評価すべき点だとも思う。(裏方的には、仕込みの時間がもうちょっと欲しかったが… リハーサルやらせてくれよ、と。)
そもそも彼らの大部分が制作なんぞしたことない人なのだから、仕方ない部分は多分にある。だから今回はそこそこに作っておいて、「きちんと反省会をして」、次回次々回があれば質を上げて作れるようになればいいなぁと、ほのかな期待を持ってます。