ヒロシマ / HIROSHIMA

 今回の旅の途中、時間を作って広島には寄ろうと考えていました。一度は厳島神社が見てみたかったんですよね。だってドイツで会ったヨーロッパ人が行ったことあって、日本人の自分が見たこともないってのは、ねぇ、どうよ、って感じで(笑)。
 まぁ富士山に登ったことも無いんですけどね。ハンガリーの友人は2回も登ったらしいんですけど。しかも富士まではヒッチハイクで行って。

 というわけで、29日は一日中ずっと広島です。まずは朝、その厳島神社へと向かいました。
 宮島まで船で渡ると、ここにもいるんですね、鹿さんは。さて平日の朝ということで、そんなに人も多くなく、静かに眺めて行けました。思っていたよりずっと凄いな、と思いました。丘の上に立つ別の神社も、他とはずいぶん違う重厚感と迫力がありました。そっちはたった100円で上がれるので、厳島神社にお立ち寄りの際はぜひこちらも。
 日本の古い建築物の魅力ってのが、なんとなく分かってきた気がします。ここはアレコレ語るよりはただ美しいと思ったので、写真に譲ります。近々Photosの方で紹介することにしましょう。

 宮島の名産に「杓子(しゃもじ)」があります。杓子は宮島が発祥の地で、1800年頃に当時の和尚?が考えたとか。毘沙門天だったか弁才天だったかが持つ楽器の「琵琶」の形を模して杓子を作り、それを島の商工業として発展させ、それが全国に広まったらしいです。
 へー!と感心して聞いていたんですが、ちょっと気になって質問してみました。

 「それ以前の杓子って、どんなカタチだったんですか?」

 目の前で一瞬固まったのが分かりました(笑)。ごめんなさい、聞いちゃいけませんでしたね。当然ながら今のカタチの杓子は江戸時代よりよっぽど前から存在していて、宮島が最初なのは「琵琶を模した(微妙なカーブなどを備えた)」杓子で、それを島の商工業として始めたものが、全国へ土産ものなどとして持ち帰られるようになった、ということでした。

 きわどい言い方だなぁ…(笑)

 午後には1年半振り、2度目の原爆資料館へ。まだきちんとコメントできるには至りませんが、こうして国外と行き来していると、戦争とか国と国とか、だんだん理解できるようになってきている気がします。いや、まだまだですかね。人生のうちに、また何度か来ると思いますね、ここには。

 夕暮れ時の広島港は、とてもキレイでした。

 さぁ、いよいよ福岡へ参ります。