神戸国際芸術祭に行ってました。

 掲載が遅くなってしまいましたが、10/11-13の日程で神戸国際芸術祭+武蔵野での演奏会に行ってました。10/10に福島・いわきで撮影(2本立て!)を終え、そのまま夜行バスで乗り込むという強行スケジュールでしたが、やっぱり年に一回はこういう機会が欲しいよね!と思えるような(疲れたとはいえ)楽しい3日間でした。

 さて写真を交えながら、駆け足で振り返ってみようと思います。ちと長いかも。


 10/11。神戸国際芸術祭はもうすでに始まっており、この日は舞子の「あじさいホール」で子ども向けの演奏会が開かれました。
 会場は明石海峡大橋のすぐそばのホテル「舞子ビラ」の中にあり、私も毎年来ているせいかホームグラウンドのような気すらしています。裏の通路などもだいたい把握してるので、するするっと音響室に入り込んだりながら撮影してました(笑)
 このコンサートは神戸大学の学生が中心になって1年前から企画・運営しており、当日のスタッフも基本的に神戸大・その他から集まって来た学生で構成されています。駅や通り道での案内や、受付、場内スタッフ、裏方など、すべて。
 語りと演奏による童話が中心で、途中に会場との一体感が生まれるような仕掛けが盛り込まれており、目新しいものではないけれど、子ども向けコンサートらしい内容でした。あるキーワードに対して振りを付け、その言葉がでたらその振りをする、という部分では、お客さんも(子どもも大人も)結構ノッて一緒に身体を動かしていたのが印象的です。

 夜の明石海峡大橋と舞子ビラの庭園。


 10/12。芸術祭の最後のメインコンサートが、神戸文化ホールで開かれました。 あじさいホールと比べると、やっぱり段違いに広いですよね。この日のコンサートは通常(という言い方は好きではないが)の室内楽のコンサートに加えて、アンサンブル+映像コラボの2本立てで、ステージ後方を巨大なスクリーンにして、照明+映像で雰囲気を作りながらのコンサートを行いました。 映像ブース。ハイテク機材を使いつつも、生演奏に合わせるにはやっぱりローテク的な使い方が良い、というのが興味深かったです。システムに興味がある方は、別途聞いてください。覚えてる範囲でお答えします。

 この日も受け付け周りのスタッフは、ボランティアセミナーを通して集まり育って来た一般の方々でした。何かイベントをやるとき、ただ演奏なり演目なりを提供するんじゃなくて、こうしてそれに関わる人達をも集め育てていくっていうのが、私にはとてもしっくり来ます。短期的な費用対効果では、割に合わないと思いますが、重要な事だと思います。
 アルバイトでイベント・コンサートスタッフをやったことも何度もありますけど、そういう時に感じてた違和感が、こういう機会にとても納得いくのです。

 開演前に行われた、演奏や曲目などに関するレクチャーの様子。
 そして映像を背後に演奏されたゴリホフ:盲イサークの夢と祈り。
 締めくくりの弦楽六重奏。
 演奏会後の恒例、サイン会。

 映像と組んでやった曲目が、ユダヤの歴史に踏み入るような深淵な雰囲気の曲だったため、「一般性」を考えて構成上先になったそうですが、個人的な趣味では、むしろこっちの方が好きでした。現代曲っていうと不可解な音が鳴ってるのが多いような印象ってあると思いますけど、和声とかそういう理論上からは離れてても、しっかり世界観を築いている曲は、聴いててしっくり来ますし、ただの「流麗」な曲なんかよりはるかに語る力を感じます。

 この日の打ち上げで、コンサートに映像を流すのは是か非か、流すとするなら、その内容はどうであるべきなのかなど、私のいたテーブルでは議論が盛り上がってました。私も映像を扱うようになってきたし、色々思う所があったので、映像を作った人とも色々話ができておもしろかった。


 10/12。東京・三鷹の武蔵野市民文化会館で、毎年芸術祭に来ているEnsemble Raro単独でのコンサートが開かれました。朝の新幹線で神戸を出て、Raroとスタッフの計7人で大移動。 チケットが大体の場合は完売するというこの会場。例に漏れずこの日も完売。あっぱれです。
 ステージ上のパイプオルガンの存在感は圧巻。これだけで画になります。演奏も、この日は音響室と会場前の通路でしか聴いてないんですけど、やっぱりかっこいい。
 プレイヤーたちが結構時間にアバウトだったりして(笑)、毎年スタッフがイライラしてるのを見てますけど、やっぱり演奏に入った瞬間、こういうところはプロだなぁと思わされます。


 3日間というのは短かったですけど、無理してでも行って正解でした。一応「記録」という名目で行ってたので写真を撮ってる事が多かったんですけど、もっと色々な部分まで踏み込みたくなる衝動に駆られてました。3日間を通して懐かしい顔ぶれにも随分会えたのも嬉しかったし、仙台&ブライダルの世界ばかりにいては面白くない!!とも改めて思いました。
 帰って来たら、待ち構えていた大量の仕事に見舞われ、一気に現実に引き戻されましたけどね(笑)

 ほんと、わざわざ招聘して頂いて、ありがたかったです。Merci, nozoさん。

P.S.
 たけしゅー、泊めてくれて&忘れ物を届けてくれてありがとう。

日本

Posted by Hikologue