客人

 写真は全く何の関係も無いんですがね。おまけ程度で。

 なぜか我が家には旅の人がよく泊まっていきます。寝袋を1つ常備してます(関係ないけど)。住み始めて1ヶ月ちょっとですが、かれこれ5人の旅人がやって来ました。え?別に多くないって? いやー日本にいた頃は家を訪ねて来る人が少なかったからさー。

 ただ昨日のは、ちょっと独特でおもしろい展開でした。

 夕飯を友人と食べていたら、そこに彼の知人だという男が偶然やって来ました。話を聞くと、自転車でバーゼルあたりまで数日行ってきた帰りだそうで、明日(つまり今日)からフライブルクの新居に住む、とのこと。どうやら今晩の泊まり場所が無いらしく、どこかで野宿かなーと言っておりました。

 で、

 そんなら我が家に泊まりにおいで、という事になりました。

 家に帰り着いて色々と話を聞けば、これはおもしろい。彼は日本で建築を学んでいたのですが、いた研究室の都市河川調査から、市民の合意形成による河川整備計画に携わるようになり、市民団体、NPO関係やらなんやらへの興味を深めていったそうです。

 要するに、「人の暮らし」をきちんと考えよう、ということです。建物としての建築だけではダメで、その中でおこる人々の生活を抜きにしては建築は考えられない。 …とういわけで、「環境」をキーワードにフライブルクにやってきたそうな。

 お!これは!というわけですね。目指すところが何やら似ているではありませぬか、というわけですよ。妙に話が合って、2時間くらいぶっ通しでしゃべってました。

 いや、よいですね、こういう展開。私も福岡の八女に行ったときは、何度もいろんな人に泊めてもらいました。初めて会ったその日にお世話になった人もおりました。何の関係もなかった人間同士だけれど、ひょんな事でわくわくする展開に膨らんでいくというのは、なんともおもしろいものです。

P.S.

先週の土曜日でサマータイムが終わり、日本との時差は8時間になりました。
おかげで朝は明るくなりましたが、夜は18時で真っ暗です。

ヨーロッパを自転車で旅した男の記録、「放浪の記」はじまる。