筝+現代音楽ワークショップ

Sorry, only in Japanese…

 本日、東京・世田谷区で筝(琴)のワークショップに参加してきました。といっても演奏を学ぶワークショップではなく、作曲家向けの演奏法解説うんぬんのワークショップでした。このワークショップ自体は今回が最初では全く無く、毎回色々なテーマで開かれていたようです。

 利賀と武生で良い人に会えたおかげで、私のところにもこういう情報を色々回してもらえるようになり、いや~何というか有り難い限りです。音楽関連の人と知り合う場も格段に増えました。(まぁ音楽とはいっても、その中のさらに狭いところでしょうけど。) それに今まではっきりいって未知の世界だった現代音楽とそれを作る人たちの世界が、ずいぶん身近になってきました。いま「身近」って打とうとしたら「MIDI化」って変換されました。さっすがIME。素晴らしい発想力。

 今日は、実際に筝&ヴィオラの演奏家、声楽家を招いて、何人かの作曲家(勉強中の人)から出された作品例を実際に演奏してみて、楽譜でこう書かれたものが実際にはどんな音になるのか、あるいは「こんな演奏法はできるのか?」などの検討・考察をしていました。

 筝の弦で駒の反対側に指を押し込み音程を高くする奏法がありますけど、それをバンバン半音階用に使うなんてこともよくやってました。弾くほうは大変そうでしたけど。弾きながら駒をグイッと動かしてポルタメントを掛けるのなんかは、その手さばきの見事さに見とれてしまいました。

 印象に残ったのは、ハーモニクス奏法。Vn Vla Vc なんかではよく使ってますが、振動する弦の途中(1/2とか1/3の部分が多い)を押さえて、基本振動を消して倍音を響かせる奏法です。当然といえば当然なんですが、筝でも出来るんです。非常に透き通った、美しい音が出ていました。

 話は記譜法にも及びます。楽譜というのは、建築や造形の設計図であり、演劇や映画の脚本みたいなものです。よって、やはり「どう書いたら通じるのか」という問題が常に付いてまわります。記譜法や注釈を駆使して、いかに演奏する人に作曲側の意図を伝えるか… そう簡単ではありません。
 今日もずいぶんと記譜法についての話題がありました。演奏する人も作曲した人も実際にその場にいるので、どうやったらお互いの理解がしていけるかを話し合う絶好の場になっていたと思います。

 私はまだ「お客さん」でしかなかったけれど、早くこういう場を「利用できる」ようにならんといけませんね。