夢が無い?!
ふと小学生の頃の疑問を思い出しました。
もうすぐクリスマス。クリスマスと言えば、「サンタクロースは実在しない」って言葉を口にしようものなら「夢が無いヤツ!」と罵倒されることで有名な季節です。いや、勿論それだけではないですけど(笑)
サンタクロースなる人物が実在するかどうかはさておき(職業としてやってる人は北欧あたりにいる)、毎年自分の枕元にプレゼントを置いていってたのが自分の親だと悟ったのは小学生の頃でした(4年生くらいだったかな)。
欲しいものリクエストを紙に書いておくと25日の朝に届いてる、という事になっていたので、ある年わざわざ「窓の外から」よく見える所に紙を貼っておいたものの残念ながらプレゼントは届かず、親の勧めで今度は部屋の中に(内側向きに)貼っておいたら翌朝届いて、「サンタさんって、家の中にいるの??」と思い始めたのがきっかけでした。
(事実が分かってからは、親に対して感謝してよいやら、知ってはいけない事を知ってしまったような罪悪感やら、なんやらかんやら複雑な心境になりましたけど。)
いやー、懐かしいなぁ (^-^)
それ以来「サンタクロースは実は親だ」という話に対しては納得するようになったのですが、逆に、そう言ってる人を「夢が無い」と否定する人に対して疑問を持つようになりました。
どういう事か。当時の思考をたどってみると、(当時は知らなかった言葉遣い等は色々ありますが、辿った考え方を再現すると)
「サンタクロース」という人はいない(少なくとも自分の元には来てないらしい)けれど、そんな嘘を付いてまで子供(自分)のためにプレゼントを(しかも匿名で)用意してくれた人物(親)は確かにいる。しかもすぐそばに。
さらに、どうやらそんな「匿名サンタクロース」は、自分の所だけじゃなくて友達の家にもいるらしい。
つまり、世界中には無数の「親」という「匿名サンタクロース」がいるらしい。
てことは、サンタクロースに等しき存在が、世界中にいっぱいいっぱい、みんなのすぐそばにいるってことだ。
そんなの、まさに夢みたいな話だ!こんな素敵なことはない!(学校の帰り道、眼下に広がった家々を眺めながら、赤白の服を着た無数のサンタクロースがそれぞれの家の上を舞ってるところを想像中…)
…というものでした。はぁ、ほんと懐かしいなぁ(笑)
そういういきさつで、「サンタクロースがいない」ということごときを「夢が無い」って言ってる人の方が、よっぽど夢が無い、って思うようになりました。
「事実が分かったくらいで消えちゃうような夢なんて、嘘付かなきゃ存在できない夢なんて、本当の夢じゃない!」
…不思議なもので、あれから十数年たった今でも、やっぱりそう思うんですよね。私は割と冷静に物事を見る事が多いので、「夢が無いなぁ」と言われることも珍しくないんですけど、やっぱり「そんな簡単に破綻する程度の夢なんて、そんなの夢じゃない。ただの欺瞞だよ。」って思いながら「はいはい」と聞いていたりします。
どれほど追求しようが、誰に何を言われようが、決して色褪せる事の無い、壮大な、本当の夢を見続けながら生きていけたら、そんな幸せな事はないだろうな、と私は思うのです。