Die Reise II


 翌朝は8時過ぎに出発し、そそくさとボンに移動。Bonn。旧西ドイツの首都です。

 ん? もと首都??

 駅前を歩いてみるも、ごく普通の小さな町って感じで、首都らしさはカケラもない。どうしようか。今日はボンに泊まろうと思っていたのに、あまり魅力を感じない。ライン川を歩きで越えて、反対側の川辺の公園で考える。

 さて、どうするか。

 友に借りた「地球の歩き方」を読んでみる。
 結論。コブレンツへ行ってみよう。さっさと行こう。


<- Ludwig van Beetauben

 ボンはベートーベンさんゆかりの地で、彼の生家もあるんですが、作曲家だって普通の人間やし、生家って言ったって自分の実家と変わんないやーとか思いながら素通り。ボン巡りを午前中で切り上げ、温かい日差しと美しい車窓にうとうとしながら、コブレンツへと向かいました。


 Koblenzは、ライン川とモーゼル川の合流点にある町。駅を出て、さっそくその合流点Deutsches Eckへと向かう。これが予想外に綺麗な町でして、気分がノってきてしまいました。

 合流点に着くと、対岸の丘にはかつての要塞、Festung Ehrenbreitsteinが立つ。合流点に立つ騎馬像の台座に登り、しばらくのんびりと景色を楽しみました。

 さてそろそろ夕方になり、宿を確保せねばなりませぬ。ユース・ホステルの場所を調べていたので、早速行ってみることにしました。

 その場所とは…

 なんとその丘の上、要塞の中なんです。近くまでバスで行き、チェアリフトに乗り継ぎ。…の予定が、リフトの営業時間を過ぎていたらしく動いてない。親切な地元の人が道を教えてくれて、徒歩で丘に登る。さっそく要塞の中に入り、町を見下ろせる広場に立つと、いいじゃぁないですか、景色が。ケルンほどではないけれど、よいよい。
 なんの計画もなくふらりと立ち寄っただけなので、とりあえずYHの受付で空きがあるか聞いてみる。よし、無事に泊まれる。YHの会員じゃないので追加料金がかかったけれど、それでも合計20Euroを切りました。こんないい場所でこの値段とは、ぜいたくだ。
 宿代が安く済んだので、夕食で贅沢してみました。ちょうど要塞内の広場にレストランがあったので、夕陽を見ながら夕食を頂くという、なんとも贅沢な事をしてしまいました。
 贅沢って言っても、これ全部で10Euro程度なんです。1,400円くらい、すなわち焼肉食べ放題ぐらいの値段でこの満足感なら、決して高くないと思います。いやぁ、美味しかった。

 YHで驚いたことがひとつ。同じ部屋になった人に、どっから来たんですか?と聞いてみた。なんと… ”Freiburg”。もちろん im Breisgauの方。更に更に、フライブルクのどこ?って聞いてみると…
 分かる人だけでいいので、めっちゃ驚いてください。”Stühlinger”だそうです。

 いやぁ、世間は狭い。