気になる巨大なアレ。

 部屋の向かいの丘から西を見ると、遠くに何やら巨大な白い物体がそびえているのが見えます。青葉城跡からも見えるものなので、仙台の地に初めて足を踏み入れた時から気になっていました。
 分かりますかね。中心よりちょっと右側なんですが… 分かんないですかね。では画像を拡大してみましょう。

 …いやぁ、これは気になりますよね。

 見た感じではそんなに遠くもなさそうなので、今日は晴れてるし仕事も入ってないし、ということで行ってみることにしました。自転車で。
 それにしてもこの観音様、外国の方、特にアジア外の方が見たら、さぞかし興奮しちゃうんでしょうね。わー!これぞブディズムの国だー!って。

 あらかじめ地図で確認はしてたんですが、ショートカットできるような道はない。慣れない道な上に距離感も掴めず、何度も地図を見返しながら進みます。近づくにつれ、だんだんと、上り坂ばかりになってきて、登っても登っても、まだ登っても、まだ… そろそろ、足が…

 そうこうしているうちに、やっと目標の近くまでやってきました。近づくほどに存在感は大きくなります。特にスーパーの建物の陰から巨大な顔だけはみ出てる姿を見た時は、ちょっと怖いくらいでした。観音様なのに!

 さて、こちらがその観音様。仙台白衣大観音。
 何せ大きい。100mの高さは日本第二位(一位は茨城県にある120mだとか)で、内部は一般人が入れる部分だけでも12階建て(エレベータ付き)。一番上にはテレビ放送アンテナが載っているらしいです。GW明けだからか人は少なく、横にある土産物売り場も(目を疑うほど)閑散としていました。

 一息ついて中に入ると、受付の方が丁寧に応対してくれました。拝観料を納め、先へと進みます。 一番下の階には木彫りの菩薩像が安置されていました。ゆっくり歩きながら見ると、一体一体の顔の違いも分かります。ぐるっと一周回って2階に上がったところにエレベータの乗り口があり、いよいよ12階へと進んで参ります。

 最上階で最初に迎えてくれるのがこの方。

 相変わらず(?)いつ見てもイイ顔しておられます。

 最上階部分は外が見られるようになっており「360度のパノラマが…」なんてガイドブックに書かれたりもしているのですが…

 実際には数カ所の小窓から覗き見る程度です。我が家の方向を見ているのですが、何だかよく分かりませんね… せっかくならもっと良い眺めが楽しめればいいとも思うのですが、そもそもは観音像ですから、期待する所ではないのかもしれません。

 降りる時、エレベータではなく階段で一歩一歩降りていくと、観音像の内部構造がよく分かります。外壁に沿った螺旋階段が下まで一挙につながり、2階から11階まで、なんと高さ約60mの巨大な吹き抜けになっています。
 各階の中心部(つまりエレベータの周囲)には菩薩像が安置されています。その数は、煩悩の数と同じ計108体。一体一体を眺めながら降りていき、帰路につきました。


 こうして時々仏教美術に触れるのも、悪くないなぁなんて思った一日でした。


おまけ。

ずっと気になってたもの。


雰囲気はわかるんですけどね。
雰囲気は。

でも、

何がどう間違って、左右の車輪が入れ代わっちゃったんでしょうか?